超時空要塞キクロス

キクロスとは菊池市生涯学習センターのことです。友の会の会員が除名覚悟で書いております。

光る君へ(31)

ミーハーなこのドラマファンに神回と言わせたい、という狙いが透けて見える。が、約40分(45分-タイトルバック・予告・回想他)の中で

枕草子には艶やかさがなく、実感を伴わない

源氏物語の作者は、根が暗くてしつこい

物語を書くために直接道長に取材する必要があった

という三点をあっさりと詰めこんで見せたのは上手いというか大石静の勉強の結果であろう。<追記します>道長の経済力をもとに紙が思う存分使えたことも然り。

 

敢えて書くが、紫式部清少納言も実在したには違いないが、本当に彼女たちの作品なのか、という疑問を小生は持っている。

「源氏物語の作者は紫式部」とは厳密には言い切れない…数々の古典研究者が「ゴーストライター説」をとる理由 「道長との共著説」「二次創作説」も存在 (3ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

特に道長に直接語ってもらう部分は、事実にして真実であろう。宮廷内で起きる出来事の一部始終は、かなりの地位にないと分からないはずであるから。

 

かつての友人たちがそれなりにサマになっていく(はんにゃの金田に「どうせお笑い世界の人間やん」という違和感がなくなった)中、道長(=柄本佑)に貫禄がない。為時(=岸谷五朗)に学者らしさがないのは相変わらずだが。
"物語が降って湧いたように"を象徴する色の付いた紙や短冊を降らせるというのは、あまり感心したものではない。 と、一応は注文をつけておきたい。